不動産フランチャイズ

こんにちは。今日は外出はしないでサイトの作業に集中しています。目が疲れます。明らかに数年前より目が疲れやすいです(笑)。

McDonalds Drive Thru - Orlando

Creative Commons License credit: joiseyshowaa

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街にはたくさんの不動産会社があります。傾向としては、駅前の目立つ路面店には賃貸客付会社が多く、その他の地域でも大手財閥系や私鉄系の冠のついた売買仲介会社などが店舗を構えています。駅周辺を良く見れば、だいぶ減った気はしますが、古くからやっていそうな小さな不動産会社さんも昔ながらの事務所の雰囲気(ニットのベストを着たおじさんがどっかりすわって新聞読んでる感じ(笑))で店を構え続けていたり、駅から不便な人通りの少ない場所に大きくはないけれどしっかりした店舗を持っている個人経営っぽい不動産屋さんもあります。

 

不動産のフランチャイズ店がいっぱい

目立つのは、TVCMなどで良く見かけるフランチャイズ店の看板やノボリ。特に今の時期は賃貸繁忙期ということもあって、賃貸系フランチャイズ店舗ではTVCMのイメージと連動した店づくりがされているように見えます。また売買仲介専門のフランチャイズでも、素敵なイメージのTVCMで刷り込まれたカラーやロゴが目立つように店舗が作られています。

時間があれば、不動産系フランチャイズについて詳しく調べてまとめてアップすると有益な気もするんですが、余裕がないのでそれはまたの機会にします。不動産フランチャイズについては、私が読ませて頂いている 「不動産業界の歩き方」さんのこちらの記事や「不動産屋のパートですが、何か?」さんのこちらの記事でも触れられていますので、FC加盟を検討されている開業予定の方も、家探し部屋探しをされている方も、読んでみるといいかもしれません。

 

不動産フランチャイズに関する勘違い

ここでは不動産フランチャイズについて、今考えていることを簡単にだけ書くことにします。

不動産フランチャイズについて、その看板を見て一般人がいまひとつわからないことに、

  1. そもそもフランチャイズなのかどうか
  2. FC展開しているとして、直営とFCが混在しているのか
  3. 混在しているとして、当該店舗は直営なのかFCなのか
  4. FC店舗だとするとFC本部とのどれくらいの関係性があるのか
  5. FC店舗間のネットワークが存在するのか

ということがある気がします。

1  については、一般消費者がそもそもフランチャイズだと認識していない場合が多くあります。各店舗を大手の支店だと認識しているパターン。→誤認。

2 や 3 については、同じFCの看板が上がっていたら、一般消費者は直営かFCかなんて気にしないでしょうね。

4 については、一般消費者は大手の支店ではないことはわかっているけれど、FC本部とFC店舗が、指揮系統・責任体制などにおいて、あたかも本店・支店のような関係があるように期待しているパターンが少なくない気がします。→誤認。

5 については、当然にネットワークがあって機能していると思っているのが大半ではないでしょうか。例えば、フランチャイズA駅前店に気になる物件が3件あって、フランチャイズB駅前店には気になる物件が1件ある場合、A駅前店に来店してまとめて4件紹介してもらおうと思うとか。→ほぼ誤認。

各FCによって違いはありますが、FCに加盟すると、経営指導や研修を受けられたり、不動産業務支援システムの提供を受けて活用方法の指導をしてもらったり、FC店舗専用のポータルに物件掲載できたりと、加盟する側がぴったり求めているものであればメリットのあるものもありそうです。

でも、FC加盟の最大の動機って、きっと「ブランド看板を得る」ってことですよね。マス媒体に頻繁に露出しているブランドを冠することにより、見た目の信用もあがり集客力も増す、ということだと思います。そのためにそれなりのロイヤリティーを負担するのですよね。メリットの方が上回ればそれを選択するのは当然だと思います。

でも自分としてはFC加盟は考えていません。

以下はその理由っぽいこと。

 

不動産フランチャイズってものがしっくりこない

上に書いた1の「そもそもフランチャイズなのかどうか」ですが、例えば看板とか広告とかに

○○○○○チェーン××駅前店 (株)△△不動産

とか書いてあるのが通常で、「大手の支店っぽく見えますけど決してそうは言ってませんよ、ちゃんと言ってるでしょ。」って感じです。そりゃ、お金を払って看板を買ってるのだから、そっちを大きく出すのは当然です。でも一般消費者が大手だと誤認することをそもそも想定して成り立っている気がします。特に、お財閥様の冠がついてるお店などは、一つの大手会社の支店ばかりだと思っている一般人がどれくらいいるのか、統計をとると興味深い結果になると思います

(でも、中には「(株)△△不動産 ○○○○○チェーン加盟店」という威風堂々たる店舗もあります。)

あるFC加盟店募集のサイトには、「加盟店の歓びの声」みたいな感じで、「お客さんにいちいち会社の説明をしなくても良くなりました」って書いてありました。えっ?

フランチャイズってのは、そもそもそういうものなのかも知れませんが、上の 4に挙げた本部とFC店舗の関係性如何によっては、どかなー、と思います。一般消費者からすれば、大手の支店かFCかが問題というより、大きいところなら、グロいことも起こらないだろうし、何かあった時の対応力とか責任負う体力とかがありそうだなー、ってことが関心事(希望的想像)なので、営業手法とかコンプライアンスとかそういうことに関する指導の徹底や、何かあったときの本部の責任体制とかがあるのなら、まあ消費者の誤認を利用消費者の勘違いを放置してもいいのかも知れませんが…。

大きい看板イメージをマス媒体で垂れ流して、実際にはFC店舗は見た目こそ共通していても中身はバラバラ、何か問題が起きても本部は関係なかったりするとすれば、ちょっとそれはどうなのー?と思います。すごく親切で誠実な不動産屋さんにあたることもあるでしょうが、その逆もあるでしょうし、結局看板で選んでも意味ないとしたら、その看板を大々的に宣伝することってなんなんでしょ。小さな広告でも大きな広告でも、通常広告主は、そこで謳う商品・サービスの内容を自分でコントロールできて責任も負えるから出稿するのですよね。

身近な飲食系のFCの方が、提供する商品はもちろんのこと、サービス品質も均一性が高くて、客単価で見ればその比じゃない金額が動く不動産FCがバラバラっていうのは、業界の外から見ると大問題だと思います。一般消費者は不動産取引を重大事だと考えているからこそ「大手」(大手だったらいいとは限らないけど)を選ぼうとする訳で、「昼メシどこで食べよっかな」とか「車の擦り傷どこで直そうかな」とか考えるのとは違います。他の業種以上に透明であるべきだと思うのですが…。まあ、「大手」というのが決め手で選んでいる人なら、そうじゃないとわかった時点で他へ行くのかも知れません。他へ行かないように上手にやれるのは、そのお店の力次第なのでしょうけれど。

最後まで「大手」だって勘違いしたままってことはないですよね…。たぶん。説明がなくたって、最低でも書類のやりとりすればわかりますよね…。たぶん。

まあ、不動産フランチャイズも多種多様で、全国を網羅しているものから、地域限定のもの、大きなものから小さなものまで沢山あって、全然調べきれないので、上のような問題をクリアするような素晴らしいものもきっとあると思います(とちょっとフォロー)。

 

さて、FC加盟店はたっくさんあるので、業界の諸先輩方がこれを読むとどう思われるか心配です…。第一義的にFC本部側の問題として書いてはいるのですが…。参入前のある意味気楽な立場(全然気楽じゃありませんが(笑))の素人だから言えることだと見えるかも知れませんね。集客の苦労にさらされてから言え、とも言われそうです。掲げている看板によって反響が大きく左右されるということは、サラリーマン時代に随分と感じましたし、会社を始めてから余計にそれは痛感してはいるのですが…。

いずれにせよ、私は良いとか悪いとかの観点で書いているのではなく、自分が利用するかどうかという判断のメモとして書いているので、現時点でFCに加盟しないことにしている理由を書いておきます。

  • お客さんの勘違いを利用する側面を否定できないため、お客さんとの長く継続的関係を目指す点ではあまりしっくりこない(しっくりこないというだけで、できないわけではないとは思う)。
  • FCに入ろうと入るまいと、自分の会社をその地域できっちりブランディングできなければどうせ生き残れないだろうと考えている(FC加盟だけでブランディングの大部分が完了するわけではない)。
  • 加盟店間のネットワーク自体はあまり機能していそうにない(気がする)。業者間の情報流通は他のもので代替できる、というか他のもの以上ではない(レインズとかアットホームとか)。
  • 業務システムをFC加盟とセットにして依存していると、FCの動向によって左右されたり、退会しようとする際に困難が生じる可能性がある(結構大事な気がしますが)。
  • これらからすると、ロイヤリティに見合ったメリットがあると思えない。

でも実際には、しっかりした不動産会社さんが、プラスアルファを求めて加盟される場合も多いことでしょうね。

私の場合、FC加盟をもともとあまり考えていなかったということ、払うものばかり最初から準備してられないよなあ、というのことなども加盟しない理由で、そういう意味では上に書いたことは「すっぱいブドウ」の論理という面があるかもしれません(笑)。大目に見てやってください。

 

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griffin

グリフィンです。不動産業もWordPressも関わるようになってまだわずか。それを差し引いてお読みください。コメントはお気軽にどうぞ。

7 thoughts to “不動産フランチャイズ”

  1. 初めまして。いつも興味深く記事を拝見させてもらってます。
    私も来年か再来年あたりに開業しようと思ってるので、とても参考になります。
    フランチャイズですが、開業する立場の意見としては私もあまり乗り気になりませんね。フランチャイズの旨味は、やはり看板を借りられることと、ノウハウ0からの初心者でも確立された取引決済システムや等を開業開始から使うことが出来ることですかね。。。
    でもフランチャイズというのは、トラブルが多い不動産取引においては難しいのではないかと、私も思います。契約者間はもちろん、本店とフランチャイズ店においても他の業種でもトラブルは付きものですから。。。

    1. MARCYさん、初めまして。お読み頂いてありがとうございます。

      この記事を書いてから随分経ち、その間FC加盟の営業さんも何人かいらっしゃいましたが、今のところ自分が加盟することはないと思います。

      でも、FC加盟している会社さんのスタンスも色々あるようで、個性的なところもあったりして、まだまだ気になるところもあります。そのうちまたFCのことを書いてみたいと思います。

      良かったらまたいらしてください。

    1. そうかも知れませんね。
      ただ、この頃と今とでは微妙に捉え方も変わりましたし、もっと経験を積んだら改めてFCのことを書いてみたい気もします。

    2. たとえ未経験者であっても、充分に検討した上での考察は聞く価値があるかと思います。逆に、経験者であっても、ただそれだけでは聞くに値するとは限らないかもしれません。

  2. griffinサン こんばんは、
    [フランチャイズ・ショー2012 ]  http://www.shopbiz.jp/fc/
    こちらには不動産を借りたい方々やこれから借りたくなる方々が
    たくさん集まるそうですよ。
    私は明日の午後行ってみるつもりです。
    ※3月8日まで、東京ビッグサイトです。

    1. masufukunさん、コメントありがとうございます。
      なるほど、こういったイベントはおもしろそうですね。
      不動産フランチャイズの出展は1社ぐらいしか見つけられませんでしたが、他業種フランチャイズで開業しようとしている方々もみんな店舗が必要ですものね。出店場所の選定とかは本部が主導権を握る場合とそうじゃない場合とあるんですかね。
      ビッグサイト、たまには船で行くと気分転換になりそうです。明日までですかー。地方に滞在中なので私は行けないです…。

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