何が正しくて何が間違っているかとか、何が善で何が悪なのかとか、さすがにそういうモラルで頭ごなしに出来る時代ではなくなってきましたが、それでもうるさく耳にすることはあります。
credit: woodleywonderworks
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ライオンにとっての正しさと、シマウマにとっての正しさは違います。「正しさ」とか「善」とかの観念は、生身の身体が欲したり避けたりしようとする「利益」や「損害」があってこそ存在するもので、食べる側と食べられる側では「利益」や「損害」が生じるシチュエーションが間逆だったり、ずれていたりします。
だから、「正しい」とか「善」とかの主張よりも、「○○の利益に適う」と言われたほうがまだ信用できます。もう少し譲るなら、「正しい」とか「善」とか言う前に、誰の立場にたって「正しい」とか「善」とか言っているのかを明らかにすべきだと思います。
皆が自分の利益を追求します。それを認め合うのがルールです。利益の追求はちょこまかと日常的にバッティングし合います。ライオン同士、シマウマ同士、肩がぶつかる程度のレベルです。一方で、「ちょこまか」とは言えないレベルでのバッティングもあります。根源的ともいえるバッティングです。ライオンとシマウマは決して相容れないものです。
自分の利益を追求する一貫として、誰もが「ヨノナカ」にコミットします。できるだけ関わらないという「コミット」の仕方もあります。いずれにしても自分の利益を離れることはできません。
ここに至って、ライオンとシマウマの対立、ライオン同士、シマウマ同士の対立もごちゃ混ぜになってぐちゃぐちゃと言い争いになります。でも不思議なことに、ライオン同士の結束の方が強く、シマウマ同士はバラバラになりがちです。
ライオンに化けたいと願うシマウマも多くいるので話はごちゃごちゃします。ライオンのおこぼれをもらって、「つけ」たてがみをして、シマウマを馬鹿にしたり、実際にシマウマを食べるシマウマもいます。
食べられるばかりなのに、ライオンに心酔したり、「つけ」たてがみをしているシマウマのファンになるシマウマもいます。
こんなありさまなのに、ライオンもシマウマも、まるで自分たちが王様か神様か仏様になったかのように「ヨノナカ」を「正しい」とか「善」とかで語りだします。
でも、やっぱり間違えるから「○○の利益」って言ったほうがいいです。現実には、ライオンは滅多に間違えませんが、シマウマは良く間違えます。
「正しい」とか「善」とか、そういう呑気な言葉で話していると、元来呑気なシマウマは間違えます。でも、ライオンはいつも狩りをしているので、どんな言葉を使ってたって、これは狩りだ、とわかっています。
「○○の利益」って言うときに、「ライオンの」とか「シマウマの」とかはもちろん言って欲しいですが、それでは足りません。特に「シマウマ全体の利益」とかは何も言っていないのと同じです。
「○○で□□なシマウマ」とか「△△エリアのシマウマ」とか言って欲しいです。呑気なシマウマは「シマウマ」って言われると、呑気に自分のことを言ってるんだなって思うからです。
それに「つけ」たてがみをしているシマウマとか、夜な夜なライオンのパーティでシマウマの肉を食べているシマウマの利益は、そうじゃないシマウマの利益とは間逆であることも多いからです。「○○で□□で、つけたてがみをしていないシマウマ」とまで限定するのは面倒くさいとは思いますが、どうせたくさん無駄口叩くんだから、それくらい言うのはたやすいことだと思います。
でも、みんな正直には言ってくれないので、言葉ばかりに気持ちを集中させないことが大事です。
言葉じゃなく、動き方を見ます。ライオンはライオンの動き方、シマウマはシマウマの動き方、「つけ」たてがみをしているシマウマはライオンっぽく動こうとするシマウマの動き方をしています。シマウマの肉を食べているシマウマは、だんだんライオンっぽく動くようになりますが、ふとした瞬間にものすごくニヤニヤしていることがあります。
何を言っているかよりも、何をしているかが大事です。
ただ、全部を見てはいられないので、「○○で□□な◎◎の利益」ってはっきり言っているかどうかは判断材料になると思います。
◇◇◇
不動産取引の世界って、素人から見ると不透明な部分が多いので、誰の利益を最大化して自分が利益をもらうのか、それを宣言しちゃった方が宜しかろう、とつらつら考えていました。良くある宣伝文句ではなく、リアルそのまま。
正直な人の儲けが少ないことが多いのは、正直だからってことだけじゃなくて、往々にしてその人の声が小さいからなのかな、とも思ったりして。正直な人は声高に「俺は正直!」と言わないですものね。
◇◇◇
ラッキーにも雪を避けて移動できていたのですが、雪に追いつかれちゃったので遅い出発にしました。よくわからない投稿になっちゃいましたが、そろそろ出発しますのでこのへんで。
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